◎ ゴルフ会員権の譲渡



平成26年4月1日以後のゴルフ会員権等の譲渡損失について、
従来できた <損益通算> は廃止されました




◆ 譲渡所得とは?

所得税法
(第33条1項)
  • 譲渡所得とは、資産の譲渡による所得を言います。
     (保有による資産の値上がり益を、資産が他に移転するのを機会に、
      その値上がり益に対して課税し清算するもの)


  • ● 譲渡所得の基因となる資産
    譲渡所得の対象となる資産譲渡所得の対象とならない資産
  • 有形固定資産
  • 無形固定資産
  • その他の資産
      (ゴルフ会員権 ・電話加入権
      ・株式 ・競走馬 ・書画 ・骨董など)
  • (@) 棚卸資産の譲渡による所得
    (A) 山林の伐採や譲渡による所得
    (B) 金銭債権の譲渡による所得



    ◆ ゴルフ会員権の性質

    ゴルフ会員権の性質 @ゴルフ場施設優先的利用権 (優先プレー権)
    A預託金返還請求権   B年会費納入等の義務

  • 預託金会員制のゴルフ会員権は、ゴルフ場施設を一般の利用者に比して
      有利な条件で継続的に利用できる事実上の権利をいいます
    −包括的な権利 (債権的法律関係)



  • ◆ ゴルフ会員権を売却したときの <譲渡所得の計算>

    売却金額取得費等売却時の
    手数料
    特別控除
      
    (購入代金+名義書換料+仲介料)売却益を限度
    最高50万円

    (1) 売却益が出た場合・・・・他の所得と総合して課税される
    (2) 売却損が出た場合・・・・他の所得と通算(損益)できる平成26年4月1日以後の譲渡から損益通算が廃止されました

    (注) 会員権を譲渡した時点において、ゴルフ場が 倒 産 (オープン前の倒産を含む) していて、「ゴルフ場施設優先利用権」 が既に消滅している場合⇒ 預託金返還請求権のみの譲渡 (譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない)
    損益通算不可 (下図)


    ◎ ゴルフ場が倒産し、「ゴルフ場施設優先利用権」 が消滅している場合
    ゴルフ場が倒産会員権取引業者に
    会員権を譲渡
    ゴルフ場の経営会社に
    預託金の返還請求
    益が出た場合雑所得として課税対象
    損が出た場合
  • 譲渡所得に該当しない (雑所得の損失)
  • 他の所得と損益通算できない
  • 預託金は通常無利息で、雑所得を生ずべき業務について
      生じた費用とならず、「家事費」 として所得税の計算上
      考慮されない

  • 貸倒引当金との関係は? (→)

    ゴルフ2
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    ≪確定申告した方が得な場合に戻る≫  ≪ゴルフ会員権の評価に戻る≫



    高く購入したゴルフ会員権が大幅に下がり、少しでも損を取り戻すには、@ゴルフ場経営会社に預託金を返還してもらう A会員権業者に売却する方法 の2つがありますが、損益通算は平成26年4月1日以後の譲渡から、廃止されました。



    mail: hy1950@manekineko.ne.jp
    tel: 06-6681-2144  税理士 服部行男
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